ニース空港に着いたのは予定通りの午後六時を少し廻ったところであった。夕方というのには未だ陽が高く、南佛の風気を感じさせるに充分余裕のある時間であった。
空港には天野麻佑(あまのまゆ)さんが、愛犬のスコッチテリアをともなって、出迎えてくれた。モナコには車で三十分程、村木さんのロールスロイスで、美しい海岸線コート・ダジュールのパノラマのように移り変わる風景に、唯々見いるだけで、言葉もなかった。
私の度肝を一番抜いたのは、かの有名なオテル・ド・パリのロビーだった。1860年代に作られたこの
ホテルは、王侯、貴族、富豪がその後150年にわたって使われていることでもヨーロッパ随一の超高級
ホテルである。豪華を超えて気品と奥ゆかしさを感じさせ、ロビーサイドの椅子に釘付けにされてしまった。
モナコはご存知、立憲王国で、今はアルベールⅡ大公が主権を持つ国だ。ヨーロッパの王侯、貴族や
大富豪たちの避寒、避暑、傑出地として発展した世界でニ番目に小さい国と言われているが、国の
リッチ度は目を見張るものばかりである。その代表格が、今回私が宿泊したオテル・ド・パリを代表格に、
エミルタージュ・ホテル、メトロポールホテルなど世界に知れた有名ホテルは十指に余る。
私が泊まったホテルには、ミシュラン三つ星のレストラン ALAN Ducasseは特に有名で、私が現地入り
してからはすでに予約で埋まっていて、ついに席をもらうことができなかったが、中をしっかりと見せて
頂いた。一言でいえば、私の人生での初体験、言葉に表現できない。唯々感ずるのみという他はない。
しかし二つ星のレストラン二ヶ所では何とかディナーの時を持つことができた。その内の一つ 二つ星のレストラン シェーヴル・ド(黄金のヤギ)は、山頂にある十四世紀につくられた中世の古い街にあるホテルにあった。そこは、街も美しいが、街から見る地中海、眼下に広がる美しい海岸線、そして街並みは誰だって絶句してしまうようなところだ。
小さいレストランだが窓越しの景色と、ワイン、食事を堪能しているうちにやがて陽が落ち外は暗闇に
なり、室内の凝った美しさと、スタッフのおもてなしで心はまるで中世の貴族のような気分になってくる。
少なくとも私はこのような場を経験したことはかつてなかった。そして本当に女性が美しく映えるのもこの目で実感した。
もう一つの二つ星のレストラン、メトロポール・ホテルにあるジョエル・ロブションも素晴らしいの一言に
つきる。女性が思い切り着飾っての晩餐とは、まさにモナコの街で、このように伝統のある美しい場所、洗練されたおもてなしのところでのディナーのことなんだとつくづく感じ入ってしまった。
日本には晩餐(a dinner )にふさわしい場がないといつも思っていたが、世界で最もハイクラスといわれるモナコは本当に違いがあるのだと興味と感動の数日を送ってきた。
女性が思いきり、これでもかと美しく着飾っても完全に調和し、美しい女性を写し出してくれる街、そして美しい自分を発見、しっかりと新しい、素敵な自己像を創りあげてくれるに違いない。
この10月には素敵な自己発見の旅を行うべき準備をすすめています。ご期待下さい。
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