元気なからだづくり 最新アンチエイジング

2009年01月07日

カロリー摂取制限でなぜ寿命が延びるのか

アメリカなどで注目を浴びている長寿の研究に「超低栄養と延命効果」があります。この超低栄養というのは、超低カロリーという意味で、ビタミン類、ミネラル分は充分に摂るという前提があります。

この研究は、動物実験では確実に効果があがるので、人間への応用が研究の中心になってきています。ラットの実験で、えさを充分に与えられたグループに比べ、えさを60%に制限したグループは、確実に延命効果があるのです。

1960年~1970年にかけて行われてきたフィラデルフィア癌研での有名な実験によると、充分にえさを与えられたラットのグループは、1000日~1099日間の寿命でしたが、充分にえさを与えたラットグループのラットは、1600から1966日の寿命で、およそ60%延命したといいます。この実験後、研究者たちによって多くの研究報告がなされ、動物実験に関する限り、カロリー摂取を制限することによって、確実に60%くらいの延命効果があるというのは定説になってきました。
 
このカロリー摂取の制限方法にはいくつかのやり方がありますが、私たちにもできるというのに「間欠断食」という方法があります。

これはアメリカ国立加齢研究所のケールズ・グドリック博士が最近行ったものですが、1日おきに完全に断食するという方法です。1日おきに断食はしますが、食べる日には好きなものを好きなだけ食べるという方法です。

彼のラットによる実験の場合、通常の食べ方によるラットのグループは、その生存率は875日で、間欠断食のラットグループは、平均生存率は1295日でした。

人間についての間欠的な断食については、とてもよい結果が報告されています。その主なものは、生化学的検査、生理的行動、精神的な機敏さ、知能の面に明らかによい結果をもらたしています。

食事調整、制限することで、食事を効率よく血液や筋肉にすることが出来るばかりでなく、体内の生化学的反応にもよいという理由は二つの点で納得できます。

その一つは進化論的な見方です。人間が食べたいもの食べたいときに食べるようになったのは、少なくともここ100年未満です。100年というのは人類500万年の歴史の中ではほんの「瞬き」の瞬間です。「食べられる時」に食べ、余分な物を蓄えるために脂肪細胞を発展させ、次に食にありつける間は蓄えた脂肪を使い、何日も食べない日が続くという人類500万年の歴史を考える時、間欠断食がよき効果をあげる理由の一つであることがわかります。

もう一つは生化学的面からですが、間欠断食のように食事制限すると、免疫力を高め、DNAの修復に関わっているホルモンDHEA(デヒドロエピアンドロステロン)の血中濃度が高くなることが認めてられています。

血中のDHEAは青年期をピークに降下し、死期を迎える頃はピーク時の5%まで、下降します。DHEAについては、ベジタリアン、瞑想者の血液にも一般の人より多く含まれていることが知られています。

菜食主義者は肉類、乳製品を食べず、基本的にはイモ、カボチャを含む野菜、穀類が中心の食事です。カロリーの過剰摂取にならないので、DHEAが多いと考えられます。また、瞑想者は基本的に空腹状態が一番瞑想に良いことから、結果的にカロリー摂取制限がされていると考えることができます。
(佐藤富雄著 『人生100年時代の「生き方健康学」』(産能能率大学出版部)より)

投稿者:genbo   日時:2009年01月07日 16:57     コメント(0) | トラックバック(0)

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